「風立ちぬ」を観て思ったこと。
どうも、cyanponです。
宮崎駿監督の映画の中でも
『カリオストロの城』『ナウシカ』『ラピュタ』が、
大のお気に入りです。
(魔女の宅急便、紅の豚も良い)
キャラクターでは、特にロボット兵と巨神兵が好きで、
シリーズを通して共通で描かれる「空」と「飛行」のシーンは、
宮崎映画の真骨頂であり原点であり、最も栄える場面。
日本のピクサーと言っても過言ではなく、
そんなスタジオジブリの映画がひとつの終焉を
迎える事になったのは残念でならない。
宮崎駿監督引退会見・一問一答、全文書き起こし (1) 当然まただろうと思われているんですけど、今回は本気です | マイナビニュース
※ただ、引退を撤回し、短編製作にも意欲を見せている(らしい)。
その引退宣言をした宮崎駿監督が、
満を持して世に放った『風立ちぬ』は、
真髄ともいわれる飛行機のロマンと、儚い恋愛を掛け合わせた
日本古風の純愛青春ドラマを作り上げた。
飛行機版LEADERS(リーダーズ)と言っても
全く違和感がない。
2夜連続大型ドラマ『LEADERS リーダーズ』| TBSテレビ
<ストーリー原案>
宮崎駿監督が「月刊モデルグラフィックス」で連載していた漫画を題材とし、
航空技術者として零式艦上戦闘機の設計などを手がける堀越二郎の10歳からの30年間の叙事詩と、
映画版オリジナルのヒロイン里見菜穂子との恋模様を壮大に描く。
また、賛否両論ある堀越二郎役の庵野秀明も、
一見すると棒読みでセリフ下手のようにみえるけれども、
じわりと寡黙な感じがでてくる。
実際、本人は以下のように語っている。
役作りは、素人なのでやっても無駄ですから、意図してやっていません。素のままぶつけて宮崎さんが気に入ればいいし、違えば直していこうと思っていました。
何故、エヴァを作り上げた彼にお声が掛ったのかは、
二郎と同じ共通するクリエイターだったからかもしれない。
逆に、ライバルの本庄役の声優として、西島秀俊が選ばれたのは
彼の引き立て役としては申し分なかったと思う。
夢と現実の狭間で、
実在するジャンニ・カプローニを登場させ
巧みに主人公の心境を表現しつつ、
感動すら覚えるラストシーンには、思わず感極まった。
里見菜穂子との悲劇ともいえる恋愛模様も、
唐突に訪れる虚空とともに、妙に惹き付かれるものがある。
最終的にハッピーエンドで終わらないところは、
王道ではない宮崎駿監督らしい。
映画を通して、最も印象に残った場面は、
試験飛行で最高速度440kmという驚異的な数値を記録した
九試単座戦闘機の登場シーン。
(奇しくも、その日に菜穂子がちょうど山へ帰る。)
結核を患う婚約者の菜穂子と向き合いながら、
飛行機の設計にひたむきに取り組む姿は、健気でもあり
真摯な男としての情熱をひしひしと感じるのである。
後、個人的に気に入っている人物は、
二郎の上司の黒川さん。良い味出してる。